運行管理者指導講習 基礎講習(貨物)の受講レポート
鶴ヶ島自動車教習所で、運行管理者指導講習を受けて来ました。
これから講習を受ける方向けに講習内容・試問(テスト)の様子をレポートしたいと思います。
運行管理者指導講習には、貨物自動車(トラック)を対象とした「貨物」とバス、タクシー、ハイヤーといった旅客自動車を対象にした「旅客」の区分があります。
講習の種類として「基礎講習」と「一般講習」と「特別講習」があります。
「基礎講習」の受講は、運行管理補助者を目指している方が受講するだけでなく、年に2回(3月と8月に実施)ある運行管理者試験を受けるための受験資格要件にもなっています。
「貨物」の基礎講習を修了しても、「旅客」の運行管理者試験の受験資格要件は満たしません。また、旅客自動車運送事業者の運行管理補助者になることもできません。その逆も同じことが言えます。講習を予約される際には、十分にご注意ください。
事業者から選任されいる運行管理者は、2年に一度、「基礎講習」か「一般講習」のいずれかの受講が義務付けられています。
今回、私は「貨物」の「基礎講習」を受けて来ました。
「基礎講習」は、連続で3日間行われ、16時間の講義と試問を受けます。
一日でも欠席、遅刻、早退した場合は、講習を修了することはできません。
基礎講習のタイムスケジュール
3日間のタイムスケジュールは、下記のとおり行われました。
ちなみに私の受けた教習所の近くにはお店がありませんが、希望者には受付時にお弁当屋さんのお弁当の注文ができますので、昼食の心配はいりませんでした。
また、広い駐車場を完備しているため車で来校して受講も可能です。
鶴ヶ島自動車教習所 講習センター
● 1日目
09:00 | 受付開始 |
10:00~12:00 | 講義 |
12:00~13:00 | 昼休み |
13:00~15:50 | 講義 |
● 2日目
09:00 | 受付開始 |
09:30~12:20 | 講義 |
12:20~13:20 | 昼休み |
13:20~16:20 | 講義 |
● 3日目
09:00 | 受付開始 |
09:30~12:20 | 講義 |
12:20~13:20 | 昼休み |
13:20~14:10 | 講義 |
14:20~15:00 | 試問(テスト)約30分 |
15:00~15:30 | 試問の解説と修了証書交付式 |
講習の内容
基礎講習の講習内容は、下記の内容について、主にNASVA(独立行政法人 自動車事故対策機構)のテキストを使った講義でした。途中、教習所やNASVAが作成した動画を上映するときもありました。
1. 道路運送法、貨物自動車運送事業法、道路運送車両法、労働基準法及び道路交通法等の関係法令
2. 運行管理者の業務及び自動車事故防止に関すること
3. 運転者の指導教育及び監督と適性診断に関すること
試問(テスト)について
講習の最終日には、試問(テスト)があります。
テスト時間は30分くらいで、○×の選択式と語群選択式の問題でした。
テキストを参照しながら回答することができます。
テキストに付箋をつけたりインデックスをつけたりしておいた方がよいかもしれません。
講習を受けてみて
講師の方は、教習所の方なので、ポイントを押さえた分かりやすい内容でした。
今回受講しました「基礎講座」は、運行管理者に必要な知識を身に着けるための講座で、
運行管理者試験対策講座ではありませんが、講習センター長が、試験に役立つ資料を用意してくださったり、講義の中でも、ポイントとなるところや覚え方のコツ、最近の試験傾向について随所に取り入れていただき、非常に参考になりました。
今回の講座を受けられた方の中にも今度の8月に行われる運行管理者試験を受けられる方が多数いらっしゃるそうです。
私も受験予定ですが、同じ受講生仲間として、全員合格できたらいいなと思います。
講習の予約
実は、私が基礎講習の受講を検討したのは、3月下旬でした。しかし、年度の切り替わりの時期は、受けられる講習が極端に少なく、4月に行われている講習が近隣で一か所あったものの、すでに定員いっぱいで予約できませんでした。5月に受講できるところはなく、結局6月の中旬の受講になってしまいました。
講師の方のお話では、埼玉の場合、新年度のテキストを用いた講義内容に関するNASVAとの会議が5月中旬以降に行われるためどうしても新年度のテキストを用いての開催は6月になってしまうとのことでした。
私としては、最新の講義の方がありがたいので6月の講習に参加できてよかったと思います。
NASVA以外にも私が受けた教習所のように国土交通省から認定された講習機関でも講習は実施されているので、ほぼ一年を通して受けられますが、講習には種類がありますし、定員オーバー等、受けたい講習が受けられない場合もあります。運行管理者試験を受験される方や補助者になるために講習を受講される予定の方は、早めの準備と受講予約を取られるとよいと思います。
私が受講したときは、40名以上の受講者がおり、全員無事に講習を修了することが出来ました。
運行管理者試験を受けられる方へ
運行管理者試験の受験を「基礎講習修了予定」の受験資格で申し込みをされている方は、基礎講習修了後、基礎講習修了証書の写しを、運行管理者試験センターの試験事務センターへ期限までに提出する必要があるので注意してください。
基礎講習を受ける方には、運行管理者試験を多く受けられる方がいらっしゃいますが、運行管理者試験対策の講座ではありませんので、この講習を受講したからと言って運行管理者試験に合格できるというわけではありません。
近年の運行管理者試験の合格率は、約30%前後(2018年度現在)で推移しています。合格するためには基礎講習以外でも学習が必要です。また、この基礎講習で、運行管理者の実務を全て学べるわけでもありません。
基礎講習は運行管理者として業務を始める上でのスタートラインですので、テキストを何度も読み返したり、運輸安全マネージメントのPDCAを廻したり、先輩や他社の事例を研究するなどして、運行管理者の実務を身に付けていく必要があります。
下記のブログカードは私が、運行管理者試験(貨物)を受験したときのことを綴ってみました。運行管理者試験を受験予定の方や受けてみようと思われている方は、ぜひご覧ください。