建設キャリアアップシステムとは?

建設業

建設キャリアアップ

建設キャリアアップシステムが2019年4月1日より運用開始されました。

建設業においても高齢化等により技能者が大量に離職することが見込まれ、人材不足も現実化してきており、人材の確保・育成が最重要課題になっています。また、労働人口が総じて減少する中、生産性向上を推進することが不可欠となっています。

こうした状況を踏まえ、建設業就業者の就労履歴を一元的に蓄積し、技能や経験に応じた適正な評価・処遇、現場の安全管理、効率的な人材配置の促進を図るため、官民が一体となり、建設技能労働者の経験が蓄積されるシステムを構築するできる仕組みが作られました。そのシステムが建設キャリアアップシステムです。2019年4月1日より本運用が開始しました。

本格運用開始から、一か月が経過し、一般財団法人建設業振興基金「建設キャリアアップシステム(CCUS)」2019年4月30日現在の事業者と技能者の都道府県別登録数を公表しました。全国の事業者IDの総数は、10,998件(2019年4月30日現在)となっており一万件を超えています。

今後のID登録目標として、建設キャリアアップシステムへの登録を運用開始後1年で約100万人、運用開始後5年を目途にすべての技能者の登録を目指すとされております。

建設キャリアアップシステムの期待されている効果

「建設キャリアアップシステム」の効果を簡略化して挙げてみますと主に以下のような効果が期待されています。

1. 社会保険加入状況などの確認が効率化

2. 書類作成が簡素化・合理化・効率化

3. 建設業退職金共済制度関係事務の効率化

4. 技能者の処遇改善を図る

5. 技能や経験を簡易に客観的に蓄積

6. 確認証明が容易になる

7. 建退共証紙の貼付状況の確認が容易になる

8. 施工業者が能力を積極的にアピールして受注確保

9. 蓄積された技能者情報を活用し、能力レベルに応じたカードの色分けすることで技能者のスキルアップ・モチベーションアップを図る

技能者本人が日々身に着けた現場経験がや資格取得、講習受講歴をデータ化して見える化することで、自技能実績などの確認や証明が容易になるだけでなく、建設キャリアアップシステムが、建設業界における「インフラ」として活用され、一人一人のキャリアパスを示せるようになります。

技能者能力が客観的に適正評価され、処遇にも反映されれば、技能者のモチベーションアップにも繋がります。

事業者にとっても技能者を雇用する事業者の施工能力の見える化ができるので、発注者に対しては、優秀な人材が揃っていれば、それ相応のコストがかかっていることを示すことができますし、事業者内部においても、適正価格での見積が容易になり、不適正価格を提示してしまったり、ダンピングを強いられることを防ぐことにもなります。

適正価格で受注ができるようになれば、技能者の処遇の向上や業績アップが期待できますので、事業者様にとっても事業が好循環していくことができます。

国土交通省は、平成31年3月29日に「建設技能者の能力評価制度に関するガイドライン」を発表しました。このガイドラインでは、建設技能者の技能や経験に応じた処遇の実現を図るため、職種毎の能力評価基準が策定され、この基準に基づき全ての技能者に対して1段階から4段階までの客観的な技能レベルに分けています。

建設キャリアアップシステムは、本運用を開始したしたばかりですが、今後、国土交通省は、告示やガイドラインで定めた、建設キャリアアップシステムに蓄積・登録される技能者の就業日数、保有資格、職長・班長としての就業日数・保有資格などを評価基準とするとしています。

まだ、建設キャリアアップシステムに登録されていない事業者様におかれましては、技能者評価だけでなく、今後事業者様自身の評価しても影響してくると思われますので、早いうちに建設キャリアアップシステムの登録申請をご検討をされたほうがよいと思います。

 

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Posted by 栗原誠