一般貨物自動車運送事業者が最低車両数5両を割ることはできるか?

2019年3月18日一般貨物自動車運送業

運送業 高速道路2

一般貨物自動車運送事業者の保有する最低車両台数とは?

一般貨物自動車運送事業者の保有する車両の最低車両台数は貨物自動車運送事業法等の法令に規定されているのではなく、許可基準の通達に規定されています。

最低車両台数が5両と規定されていのは、法律に規定されているのではなく通達に規定されています。最低車両台数を割りこんだとしても「法律違反」とはなりません。
トラックの減車は届出事項であり、車両台数が5台を割り込んだとしても直接の行政処分はありません。
5台を維持することに表向きは強制力はありません。

最低車両台数である5両を割ったままでも法律違反でないならば問題が一見問題なさそうに見えますが、そうのようにはなりません。

国土交通省は、5両割れの状態となっている事業者は、社会保険等の未加入や法令知識の不足等があるとして、平成21年3月に提示された「事業用自動車総合安全プラン2009」の中に「貨物事業許可基準未満の事業者に対する集中的な監査」を盛り込み、これに基づき、5両割れ事業者の実態把握及び指導を目的として、平成21年6月に重点監査を実施しました。

監査の重点項目として、
① 過労防止の実施状況
② 健康状態の把握状況
③ 点呼の実施状況
④ 乗務等の記録・管理状況
⑤ 指導監督の実施状況
⑥ 社会保険等の加入状況

などを挙げています。

監査の結果、全国の5両未満の事業所のうち1018の事業所について調べたところ、741の事業所(72.8%)について点呼や健康状態の把握、乗務時間などで数々の違反項目が見つかったとのことです。

5両未満の事業所に行った監査において違反項目が多く見つかったことを受けて、全国の運輸局は5両割れの事業者に対し、今後も重点的に監査を実施することとしています。5両割れということでの直接な行政処分はありませんが、運輸局に「目をつけられる」ということになってしまうのです。

やむを得ない場合の減車はできる?

5両を保有する事業所で急な事故や故障等で廃車しなければならなくなり、すぐには新規車両を準備することができないこともありますよね。

このような場合も運輸局は減車届出を受け付けてくれないのでしょうか?

そんなことはありません。

運輸支局も5両未満の減車届出を一切受け付けない対応ではなく、事情によっては柔軟に対応してくれます。

埼玉運輸支局では、最低車両台数5台を割る減車届出については、基準を割れることの事情や経緯等を聞き、許可基準に違反する旨や重点監査の対象となる旨の話もした上で、年度内等の一定期間内に増車をする計画とともに減車申請の受付に対応しています。

減車後、期間内に増車申請等がなされない場合には、年度毎に対象事業者への文書発信を行い、今後の事業計画報告書の提出を求め継続調査を実施しています。

やむを得ない場合は仕方がありませんが、企業活動を行うすべての許可業者が許可基準を遵守することが大切です。