NPO法人の定款に掲載されている公告方法が「官報」になっていませんか?

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NPO法の改正 貸借対照表を公告しなければならなくなりました。

改正NPO法(特定非営利活動促進法)は平成28年に改正され、平成29年4月1日に施行されていますが、貸借対照表の公告及びその方法の規定の新設に関する規定は、平成30年10月1日に施行され、同日以後に作成する貸借対照表について適用されます。

NPO法人の公告の掲載方法

NPO法人の定款を見ていただくと、公告方法は下記のおおよそいずれかの方法になっていると思います。

1.官報に掲載する方法

2.日刊新聞紙に掲載する方法

3.電子公告(内閣府NPO法人ポータルサイトを利用する方法を含む。)

4.公衆の見やすい場所に掲示する方法

NPO法人は、平成30年9月30日以前であれば、毎年資産の総額の変更の登記をしなければなりませんでしたが、この登記義務が無くなったかわりに、平成30年10月1日以後に作成する貸借対照表について公告しなければならなくなりました。

NPO法の改正により定款に記載された公告方法が「官報」の場合は、毎年官報に掲載する費用がかかるようになります。内閣府NPO法人ポータルサイトか、主たる事務所の公衆の見やすい場所に掲示する方法等に変更したほうが良いかもしれません。

今回の改正で注意すべき点

NPO法改正の経過措置として、「平成30年10月1日より前に作成した貸借対照表で直近の事業年度のもの」についても、公告する必要があります。この場合、公告のタイミングは、平成30年10月1日以後遅滞なく公告する必要があります。

貸借対照表の公告は、定款で定めた方法により行っていただく必要があります。

現在定款で定めている公告方法ではなく、新しい公告方法で貸借対照表の公告をしたい場合、先ほど申しました「平成30年10月1日より前に作成した貸借対照表で直近の事業年度の貸借対照表」の公告より前に、定款変更しておかなければなりませんのでご注意ください。

公告方法を変更するための手順

公告方法を変更するための定款変更の手順は、次のとおりです。

Step1. 社員総会において定款変更決議(特別決議)をする。

Step2. 法務局で公告方法の変更登記をする。

Step3. NPO法人の監督庁(地方自治体)に定款変更届出をする。

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Posted by 栗原誠