どうして相続手続きに戸籍謄本が必要なのか?

2019年2月7日戸籍謄本

相続が発生したら、各窓口ごとに相続手続きをしなければ、亡くなった方の名義になっていた銀行預金や証券会社の口座から資金の移動やお金を引き出すことができなくなります。

 お金を引き出すためには亡くなられた方が遺言書を残されていない場合、必要な戸籍謄本一式を取り寄せて、相続人が複数おられる場合は通常、遺産分割協議書を作成して金融機関に提出する必要があります。
 
 相続財産とは、不動産、預貯金、株式、自動車、ゴルフ会員権など、相続人の名義になっていた全ての財産です。負債も含まれます。これらの財産は、正当な権利をもつ相続人で分割する必要があります。また、分割に伴って、被相続人の名義であったものを相続人の名義に書き換える必要があるのです。

 (不動産については、特に手続きの期限はなく、相続登記をしなくても住み続けることはできますが、相続関係が将来複雑になることを防ぐためにも早めに手続きされることをおすすめします。)
 
そこでまず、相続人が誰なのかを調べて、確定する必要があります。
 
相続人が誰かは相続人間であれば、ご存知の場合も多いかもしれません。
 しかし、それは相続人たちがご存じなだけで、法務局や税務署などの役所や銀行の担当者には分かりません。
 
 そこで、相続人が誰なのかを調べて、それを法務局や税務署等の役所や金融機関、ゴルフ場運営会社に対して証明するのが、戸籍謄本なのです。

 

相続人の調査方法(相続手続きに必要な戸籍の集め方)

 相続人の調査は、被相続人(亡くなった人)の出生から死亡日までの連続した戸籍を全て集め、その戸籍の内容を見て誰が相続人となるのかを判断します。

 具体的な調査方法(戸籍の集め方)は下記の流れによります。

1. 被相続人の最新の戸籍を取得する
 まずはじめに死亡日が書かれている戸籍を取得することからスタートします。被相続人の本籍地の役所へ行って取得しましょう。もし、本籍地がわからないのであれば、被相続人の住民票を本籍地入りで取得することにより本籍地が判明します。

2. 最新の戸籍から昔の戸籍へと順に追いかける
 戸籍に書かれている内容を確認して、もっと古い戸籍があればその本籍地の戸籍へ行って(もしくは郵送で)取得します。それを繰り返して出生の戸籍まで遡ります。

3. 相続人を判断する
  出生から死亡までの戸籍を見て相続人が誰なのかを判断します。

相続手続きに必要な戸籍謄本とは?

 民法では、ざっくりと言うとだれが相続人になるか優先順位が決められています。第一順位から第三順位まであります。

 配偶者がいれば必ず相続人になりますが、基本的に戸籍収集していく手順として、優先順位が高い人から順にだれが相続人であるか調べていきます。

 具体的には、通常であれば、被相続人の死亡から出生まで順に戸籍を取得しながら辿っていきます。

役所の窓口では、被相続人と戸籍を使用する(窓口にきた人)との関係がわかる書類を出す必要があるため、関係性が証明する戸籍から集めることが必要な場合もあります。

 子供が誰なのかを調べ、証明する

 例えば、親が亡くなって子供たちに相続が発生したとします。この場合、子供が誰なのかを調べて確定するためには、亡くなった方の出生から死亡までの全ての戸籍を取り寄せて調べる必要があります。
 
 子供が婚姻(結婚)の上で生まれた場合でも、認知した場合でも、養子であっても、正規の手続きで届け出られた子供であれば、全て戸籍に載っています。
 
 戸籍に載っていない子供もいるかもしれないのですが、それは認知していない子供であり、相続の権利を持つことはありません。

子供がいない被相続人の場合

民法でいうところの第一順位の相続人がいなかったことを想定してみましょう。
例えば、子供がいない方が亡くなったとします。この場合、亡くなった方の両親が相続人になります。
 
 この場合でも、亡くなった方(被相続人)に子供がいないことを証明するために、やはり被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍を取り寄せて調べる必要があります。

兄弟姉妹が相続人の場合

民法でいうところの第一順位、第二順位の相続人がいなかったことを想定してみましょう。
例えば、子供がいない方が亡くなって、その時点ですでに両親も祖父母(被相続人の尊属の方全員)亡くなっていた場合はどうでしょうか?
 
この場合は、被相続人の兄弟姉妹が相続します。
 
 例えば、被相続人には、配偶者はおらず弟と妹がいたとします。普通はこの2人が相続することになるのですが、相続人がこの2人しかいないということを証明するためには、次のような戸籍を取り寄せる必要があります。

被相続人の出生から死亡までの戸籍 被相続人に子供がいないことを証明するため
被相続人の両親の出生から死亡までの戸籍 両親も祖父母(被相続人の尊属の方全員)が亡くなっていることを証明するため。また、被相続人の兄弟が誰なのかを証明するため
相続人(弟と妹)の戸籍謄本 弟と妹が相続人であることを証明するため

代襲がある場合

 被相続人に子供がいた場合、この子供の方が先に亡くなっていた場合には、その子供、つまり孫が相続することができます。これを代襲といいます。
 
 代襲がある場合は、亡くなった子供の子供が誰なのかを確定するために、亡くなった子供の出生から死亡までの戸籍謄本を取り寄せる必要があります。
 
 また、代襲は、兄弟姉妹相続についても発生します。
 
 子供がいない方が亡くなった際に、既に兄弟姉妹も亡くなっていたとします。
 
 この場合は、甥や姪に代襲します。兄弟姉妹の代襲がある場合は、亡くなった兄弟姉妹の出生から死亡までの戸籍謄本が必要となります。

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