2019年1月13日から自筆証書遺言の方式が一部緩和されます。 

2018年12月11日遺言




自筆証書遺言の方式が一部緩和される内容とは?

 平成30年7月6日に民法改正法案が可決成立しました。今回の相続関連の改正は多岐にわたり、三回に分けて施行されます。第1弾は、自筆証書遺言の方式を一部緩和する改正です。2019年1月13日から開始されます。

 改正前、自筆証書遺言の方式は遺言書の日付や氏名はもとより財産目録を含め、遺言書全文を自書(手書き)する必要がありました。このように要式性を厳格化しているのは、筆跡によって本人が書いたものであることを判定でき、その遺言書が本人の手により書かれ、遺言書の内容は本人の真意に基づくものであると客観的に証明しやくす、偽造・変造を防止するためです。

 自書に代えてパソコン、ワープロ、点字、代筆などは認められず、改正前の自筆証書遺言方式の厳格な要式性は財産目録の内容が複雑であったり財産が多岐にわたる場合は、自筆で書くことが困難な場合や書き間違いや書き漏れをしやすいなど運用する上では実情にあわない面もあまりした。

 今回の民法改正により、実情にあわせつつ、民法により明文上、自筆証書遺言書にパソコン等で作成した遺産目録や通帳のコピー、登記簿謄本等を添付することが認められました。自書しなければならない部分が減りますので、自書することが多くてためらっていた方や自書するのが困難である方もたくさんいらっしゃいますから遺言書が書きやすくなることは非常に良いことですよね。

自書でない財産目録を作成する場合には注意点があります。

 偽造を防止するため添付する用紙が複数枚になる場合は、各ページに署名押印(契印)をしなければいけません。また、両面に記載されている場合には、偽造防止のため、両面に署名押印をしなければなりませんのでご注意ください(改正民法第968条第2項)。

民法改正(相続法関連)による今後のスケジュールについて

 なお、今回の自筆証書遺言の方式緩和と配偶者居住権及び配偶者短期居住権以外の改正は、2019年7月1日から施行されます。配偶者居住権及び配偶者短期居住権の新設等については2020年4月1日より施行されることが決まりました。

 また、自筆証書遺言に関連するものとして、法務局が自筆遺言書の保管等をしてくれる制度の創設も決まりました。「法務局における遺言書の保管等に関する法律」という法律が新たに成立し、施行は2020年7月10日から施行されます。

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Posted by 栗原誠